哲学

思考中毒になる! 齋藤孝:著 幻冬舎新書刊

【概要】

「思考中毒」、中毒とは依存症的なこと。

ここでいう中毒はいい意味での中毒だ。

「活字中毒」という言葉。あまり聞かなくなったが、知識も増えるし、まさに思考力も身に付きやすいなど、メリットの方が多い。

その使い方に似てるかなと思う。

なぜ思考することは人生を豊かにするのか?

本書は豊かな人生を送るための提案である。

【思考とはなにか?】

思いにふける考え事とはちょっと違う、思考。

少し思い違いをしていたなと思った。

例えば趣味のスポーツの技術向上やメンタルを強くする方法を具体的に考えるとか、

仕事の会議で議案について自分事として、率先してアイデアを考え、発言するとかである。

悩みや後悔を思い続けるのは、ここでいう思考とは違うようだ。

脳の前頭葉の血流も思いにふけるのは活発にならないらしい。

思考することが好きになり、ワクワク感を感じられれば

充実した人生を送ることに結び付くだろう。

仕事上の思考も楽しいと思えれば最高だ。

一方、考えなくてもいい、ゆるい生活では思考は磨かれないし、時間や気持ちに余裕のなさすぎる生活でも思考は磨かれないと思う。

思考を好きなるには、思考を磨くには、例えばアイデアが浮かぶ自分にするにはどうしたらよいか?

本書では、思考の中毒になるための方策がわかりやすく語られている。

多くの方策から、かならず参考になる方策が見つかるだろう。

【考え方や心構えとして気になったこと、学んだことをいくつか】

① 漫然と見たり、考えたり、行動したりしない。

目的意識。自分事としての意識だ。

これはある程度自分が意識して取り組むことやプレッシャーをかけることが必要だと思う。

例えば定年退職後の生活は、時間が有り余るようで、しかし自律してないともったいない時間の使い方になる気がする。

② 手書きがいいらしい。

これはなんかわかる。

仕事などで文章を書く時、すっかりパソコンになって久しいが、

いきなりパソコンで打ち出すより、ノートに手書きで構成やら概要を書く方が、頭が働く感じがある。

デジタルネイティブの人たちは違うのかもだが。

③ メモをとる。

これもよくわかる。

起きがけの、頭がぼーっとした状態から頭がクリアに切り替わるとき、

昨日まで考えていた課題などに思いを巡らせると、自分の考えがまとまっていることがある。

根を詰めて考え続けていた時は、なかなか考えがまとまらなかったのに、一晩寝ることでまとまることがある。

しかし、その時メモらないと、すぐ忘れてしまうこともよくあることだ。

やはりメモは大事なのだ。

スマホでも、手書きのノートでも、いつでもメモをとる方法を携帯しているといいのだ。

④メリハリも大事。

カフェでは思考が捗る。

これも分かる。

適度なザワザワ、BGM、なぜか集中できる。

しかしだらだらは禁物。

昔、仕事や勉強で、だらだら過ごしたこともある。集中力が続くのは1時間から1.5時間くらいか?

その終了時間を目指して利用するのは良い気がする。

年齢を重ねることで、集中力は落ちたかもしれない。

でもメリハリをつければまだまだ集中できるのだ。

集中する持久力がある人はもっと長い時間でも良いと思うが。

著者の書籍では、学生たちに対し、どのような授業をやっているかよく出てくる。

それを見ると、もはや自分はとても頭がついていけない、100分の授業は集中が続かないと感じる。

しかし、幾つになってもある程度のプレッシャーや、何かを実行するにあたって締め切りを設定するなどは必要だと思う。

⑤著者の書籍には、「論語」の話も良く出てくる。

本書でも、智・仁・勇について書かれている。

つまり、知性、判断力、優しさ、真心、勇気、行動力が大切だよということだ。

読むたびに、大きくうなずきながら、つまらないことで感情的になる自分がいる。

いつも反省するのだが、ここでも思考が足りてないのだと気づく。

いくつか本書の方法に意識して取り組んでみよう。

そして、まだ取り組もうというマインドがあるだけ良しとしよう。

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