概要
「幸せになりたい」「幸せになってね」——日常的によく使う言葉だけれど、そもそも幸せとは何なのだろう?
それは一瞬の喜びなのか、持続する心の状態なのか?
誰かと比べて感じるものなのか、それとも自分の内側から生まれるものなのか?
本書は、作家・ミュージシャン・タレントなど68名の著名人が、それぞれの視点で「幸せ」について語るエッセイ集だ。
彼らの言葉を通じて、さまざまな幸せの形に触れ、自分自身の幸せを振り返ることができる。
そして、そんな時間を持てること自体が「幸せ」なのかもしれない。
「幸せ」について考えるポイント
① 五感で感じる幸せ
幸せとは、意外と身近なところにあるものだ。例えば…
✅ 美味しい食事やお酒を楽しむ
✅ 旅先で新しい経験をする
✅ 素晴らしい本や映画に出会う
✅ お風呂に入る、趣味に没頭する
✅ 人に認められる、感謝される
これらはすべて、瞬間的に心が満たされる幸せだ。
日々の小さな喜びが、人生全体を豊かにしてくれるのかもしれない。
② 生き方・心の持ち方が生む幸せ
幸せは、出来事だけでなく、考え方によってもつくられる。
本書では、以下のような心の持ち方が紹介されていた。
✅ 自分の人生を肯定的に受け止める
✅ 前向きな気持ちを持つ
✅ いつも機嫌よくいることを大切にする
✅ くさらず、感謝の気持ちを持つ
✅ 人に寛容でいる
特別な出来事がなくても、日々の心のあり方次第で、幸せを感じる時間を増やすことができるのだろう。
③ 幸せの比較(時間や状況による変化)
幸せは、何を基準に考えるかで変わるものだ。
例えば、歴史的な視点で見ると、昔と今では幸せの基準が異なる。
かつては物質的な豊かさが幸福の象徴だったが、現代では「心の豊かさ」を求める人が多い。
また、個人の経験としても、苦しさと幸せは表裏一体だ。
✅ つらい経験があるからこそ、楽しい時間がより輝く
✅ 苦しい状況の中でも、小さな幸せを見出せることがある
「幸せな時間」だけを求めるのではなく、「幸せを感じる力」を育てることが大切なのかもしれない。
読んで感じたこと
本書を通して気づいたのは、「幸せ」は人それぞれ違うものの、多くの人に共通する要素もあるということだ。
✔ 大切な人と過ごす時間
✔ 健康でいられること
✔ 何気ない日常の中で小さな喜びを感じられること
これらは、多くの人にとって「幸せ」と呼べるものではないだろうか。
歳を重ねるごとに、こうした「当たり前」に思えることが、実はとても貴重で幸せなことなのだと気づく。
結び
本書の魅力は、著名人のエッセイを通じて、彼らの人生観や価値観に触れられることだ。
「この人がこんなことを幸せだと感じるのか」と知ることで、その人の人柄が少し見えてくる。
そして何より、自分自身の「幸せ」について考えるきっかけをもらえる。
「幸せとは?」と問い続けられること自体が、実は幸せなのかもしれない。 この本を読んで、自分なりの「幸せの形」を見つけられると良いと思う。
すでに答えを持っている人にも、まだ模索中の人にもおすすめである。